時代を経ても絶対に信じられているもの
世の中で時代を経ても絶対的に信じられているものが2つだけある。
一つは『科学』
どう頑張って、逆説を考えても地球は回っているし、何か物を掴み、手を離すと基本的に物質は下に落ちる。
つまり、物理法則や自然科学は疑いのない事実である。
スピリチャルな人たちの中には、一部これを信じないと言う人もいるが、基本的には
そしてもう一つが、今回の話である『お金』
資本主義社会や民主主義社会、共産主義社会など、今まで様々な社会が生まれて来た。
大きな変化を繰り返してきた人間社会において、歴史的事実として、一度通貨を取り入れた社会で、通貨を廃止した社会は今まで一つも無い。
例えば資本主義で始まったが、これはおかしい、共産主義になって、もっとみんなが平等になる国を作ろうや、政策を変えようと今まで色々やってきたと思うが、人類至上の中で、かつてお金を手に入れてから、お金を手放した文化は一つも無いのだ。
つまり何が言いたいのか、お金は唯一無二、人間が宗教や、国の文化を超え信じたものと言う事。
例えば面白い例では、旧ローマ帝国で作られた通貨があった。
この通貨はキリスト教を信じている帝国が作った通貨であり、普通に考えれば、イスラム教や他の信仰を信じている人たちが、異教徒が作ったこの通貨を信じるはずが無いし、使うはずも無い。
ところが、不思議な事に彼らはその通貨を好んで使っていた。
また、“金(Gold)” に関しても同じような性質が言える。
日本であっても、アメリカであっても、 この “金” をたくさん保有している。
理由は全世界で価値があると考えられているからだ。
さらに人間単位で考えても、人種や国や文化は違えど、“お金” や “金” を人間は信じている。
つまり、あらゆる時代、あらゆる国家、あらゆる宗教を乗り越えて、みんなが信じている物が『お金』なのである。
自分の死について考えるとお金が増える理由

死は本能的に人間にとって最も恐れる事だ。
お金の死に関する研究で「自分の死に関する質問ばかりを10個並べ、死への恐怖を実感する」と質問が行われた。
だが、その質問の前に2つのグループに分け、一つのグループにはお金そのもの、もう一つのグループにはお金と全く同じサイズの白い紙を同じ動作で数えさせた。
その結果、『お金を数えたグループの方が死への不安が20%も軽減されていた』と言うのだ。
少し話がそれるが、つまり、お金を数えると、ネガティブな要素に対する不安や死への不安が20%も軽減する。
100万円でもいいし、10万円を千円札にしてもいいので、ある程度数えるのに手間がかかる状態にするのがよい。
話を戻して、一方で、「人間は恐怖を感じると、どう感じるようになるのか?」と言う研究も併せて行われた。
結果、人間は何かに恐怖を感じると。。。より多くのお金を欲しくなるのだ。
実験の方法は実際の恐怖に関する質問を2つの被験者に分けて行う。
片方には死への恐怖に関する質問を、もう一方には、少しポップな歯医者に行く恐怖に関する質問をした。
その後に、「どれ位自分がお金を持っていれば、お金持ちといえるか、幸せか?」と言う質問を行った。
結果、死に関する質問を答えたグループの方が、より多くのお金を持っていないとお金持ちと感じないと答えたのである。
つまり、死への恐怖や強烈な恐怖を感じると、人間はより多くのお金を求める様になる。
ご老人の方々が死を目前にして、お金をあの世へ持っていけないにも関わらず、一生懸命お金を守ろうとするのは、この様な心理が働くのである。
では、なぜ人間は恐怖を感じると、よりお金をなぜ欲しくなるのか? なぜお金を数えると不安が減少するのか?
その理由が冒頭で書いた通り、『お金は信頼や信用の証』と考えているからだ。
お金が増えるはずなのに、すべて失ってしまう人もいる矛盾
一方で良くない現象も確認されている。
人間は死への恐怖を感じると、お金を囲おうとして、使いたがらなくなる一方で、人間のこんな矛盾も明らかになった。
先ほどの研究で、死に関する質問をしたグループと歯医者に関する質問をしたグループに、さらにこんな質問をした。
「今少額のお金を貰うのと、少し待ってからやや高額のお金を貰うのではどちらがいいですか?」
冷静に考えれば、後で少し高額を貰う方が合理的な判断になる。
だが、死に関する質問をしたグループの方は、ほとんどの人が「今お金を貰う」事を選んだのだ。
死が怖いからお金を抱えて安心したい、でもいつ死ぬか分からないから、今すぐお金が欲しい。

要するに短期的なお金を求める上に、お金を守ろうとしてしまう。
つまり長期的な投資などをしなくなってしまうから、いわゆる目の前の儲け話と言う物などに簡単に引っかかってしまう。
年老いてから、つまらない儲け話で、大切な全て失ってしまう人がいる。
実は裏ではこの様な心理の働きが起きているのだ。
この心理は上手に利用すれば、お金を使う事と、貯める事に対する判断の質が本能的に向上するだろう。
本日もあなたの時間を投資していただきありがとうございました。