僕たちは普段、『嫉妬』と言う言葉を聞くと“嫉妬深い奴” や “小さい奴”、“根暗な奴” と言うようなネガティブなイメージを連想する事が多い。
確かに誰かに抱いた嫉妬により、その相手に対する妬みが生まれ、それが“攻撃性”に変化する事がある。
例えば、誰かが仕事で成功してお金まわりが良くなった事に嫉妬を感じた場合、『あいつ最近金を儲けてるからって調子に乗りやがって』などと攻撃的な感情に変換される。
それは嫉妬が相手に向かって生まれるものだと、みんなどこかで思っているからだ。
だが、その嫉妬が生まれた原因を今一度、考えて見て欲しい。
自分が欲しくない物、興味がない事など、気にもならない物事に関して嫉妬が生まれた事が有るだろうか?
そう、“妬みの感情は自分が欲しいものを相手が持っている時に起きる”のだ。
つまり、嫉妬の感情は自分が凄く欲しいと思っている物や事を既に持っている人を見た時にしか感じない。
嫉妬の感情の利点
“嫉妬”と言う感情は行動原理を理解していないと有りがちなのが、嫉妬の感情から自分が欲しいものを理解して努力すると言うポジティブな思考を持つ人はほどんどおらず、相手が持っていて自分が持っていない現実を受け入れられずに、相手に対して、何かしらの攻撃性を感じる事だ。
だが、その行動原理を理解できると、受け入れ方によって大きな利点となる事がある。
それは、嫉妬の感情は自分が本当に欲しいものが明確になると言う事だ。
どう言う事か?
例えば、自分が芸術家だったとする。
『僕はこの仕事で成功したいんだ』と思い、日々頑張っている。
だが、同じ芸術家の別の誰かが先に成功した。
この時に感じる嫉妬は普通のものだ。
なぜなら、本当は自分が成功したかったから。
だが、芸術家としての仕事で成功したいと言いながら、別の誰かが別のやり方で成功してお金持ちになったとする。
その時にどう感じたか?
『いいな、あいつは沢山お金持って。成功して羨ましいな』と違うやり方でお金を手に入れた人に嫉妬をしたとしたなら、『僕はこの仕事で成功したいんだ』と思っていながらも、“今”、自分が本当に欲しいものはお金なのだ。

つまり心では本当に今、欲しいもの、足りないものはお金だと分かっているのだ。
その理由は、芸術家として成功するするにも経済活動や生きていく為に一定数のお金がいるからだ。
これがもし、芸術家としての道を極めたいと言う気持ちだけしかないなら、誰かがお金持ちになったと言う事に対しての嫉妬の感情は起こらない。
なぜなら、お金と言う物に対する興味がないから。
だが現実問題として、芸術家で成功するにも、成功するまでに生きるためのお金が必要で、今本当に求めているものはお金だと言う事を嫉妬したことにより気付くのだ。
逆の場合も同じだ。
他者が自分に対し嫉妬の感情から攻撃的な言動を示す時は、その人にない物を自分が持っているからである。
さらに言うなら、嫉妬の感情は物や事だけでなく、人に対しても言える。
例えば、別れた彼女に新しい彼氏ができた聞いた時に、嫉妬する場合としない場合がある。
思いが完全に断ち切れていて全く気にならない人なら、新しい彼氏に対する嫉妬の感情は確実に起こらない。
だがもし新しい彼氏に対し、明らかに嫉妬の感情を感じたならば、まだ未練があり、別れた彼女をまだ何処かで欲しがっていると言う事だ。
つまり嫉妬の感情と言うものは、自分が本当に求めているものは何なのかを見極める時に使える。
それは、嫉妬により自分が今本当に欲しいものを明確に気付かせてくれる、それが嫉妬の感情の大きな利点だ。
その上で大事な事はそれを受け入れられるかどうかだ。
要するに、“感情と言うものをどの様に使えば自分の人生でプラスになるのか?”と言う事を考えるのが大事で、実際は嫉妬の感情自体が良い悪いの問題なのではないのだ。
嫉妬を力に変えるとは?
まず第一前提として、嫉妬の感情を認める事が必要。
オススメな方法は、信頼できる人や利害関係が無い人がいる場合、自分のどの様な事に嫉妬しているのか、何に対して嫉妬したのかと言う事を打ち明ける。
もし、人に打ち明けるのに抵抗があるなら、紙に書いてもいい。
要するに、自分の言葉で嫉妬した感情をまとめ、自分の欲しいものを言葉で明確にする事が重要。
そして、それは出来るだけ細かく明確にする。
具体例として、
『自分の友人で起業して成功した人がいる。そしてその人の成功に嫉妬を感じた。だから僕も起業して成功する』と書いたとしたら、これは薄すぎる。
起業して成功したその人の“何処の部分"に嫉妬を感じたのか?を明確にすることがとても大事だ。
例えば、『いやぁ、俺最近会社がめちゃ利益出て、ベンツ買ったんだよね』と聞き、"くぅっ"と嫉妬したなら、自分はきっとベンツレベルの車を欲しいと思っている。
車に限らずそれは、時計であったり、家であったり、マンションであったり、人によっては成功した人に集まるが女性がその成功者に『社長凄ーい』などと発する言葉に嫉妬感じる人もいる(承認欲求)。
少し話が逸れるが、これは以外と面白いもので、自分に対して「何が欲しいのか?」「どんな欲求があるのか?」と“考える”と意外と出てこない。
なぜなら、欲求がある時しか、自分の本当に欲する欲求は見えてこないから。
だが、嫉妬はこれを面白いほど明確にする。
話を戻して、要するに『嫉妬により自分が欲しいものはお金なんだ!と気づいた』で終わってはダメなのだ。
『自分が欲しいものはお金なんだ!では、お金を稼ぐ為に今何をすれば良いのか?』と言う事を考え、“嫉妬の感情を行動するきっかけにする事”が重要な事なのである。

なので、もし誰かが、"お金を稼いでいる"と言う事に嫉妬を感じたのであれば、自分がある程度満足出来るまで、嫉妬を感じなくなるまで稼いでみると言う事が良い方法だ。
もし仮に、自分の嫉妬した感情を自分の行動のきっかけに変換できず、相手に対し攻撃性を向けてしまい、相手を叩き潰してしまうとどうなるか?
叩き潰した事に満足してしまう。そうなると行動に繋がらない。
行動に繋がらないネガティブな嫉妬は意味が無いのだ。
そして、嫉妬は一つではなく、複数感じることがある。
だが、複数に感じる嫉妬の感情も、根本は意外と一つで繋がっていたりする。
もしそれが一つの根本で無かった場合は、自分が今一番嫉妬を感じるものに集中する事が大事な事だ。
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他人の成功を祝うえない人は。。。
他人の成功を祝えない人は成功しない。
なぜかと言えば他人の成功を祝えない人たちは、成功すると言う事に対してのネガティブな感情が蓄積されて行く。
成功と言う概念を自分自身で壊していってしまうのだ。
だが、人間は周りの人達や友達関係により、自分の性格も変わるしどのような行動を取るのかと言うことも変わってくる。
実際に心理学的にも、人間は周りの人間や近しい人から、かなりの影響を受けると証明されている。
例えば、体型ですらそうで、親しい友人が太れば自分も太る確率が2.71倍になると言われている。
他にも例えば周りの友人に彼女が出来たら、自分も彼女が欲しくなったり、結婚したら結婚したくなったりしませんか?
それがまさに感覚や感情、生活パターンの伝染なのである。
だがこれは宝くじが当たった人達と関われば、自分も宝くじが当たると言うような運の問題では無い。

要するに成功する人、何かにチャレンジする人が周りにいると、成功の伝染が起きてくるので普通の人よりもチャレンジしやすくなるし、成功する確率が高くなるのだ。
もし妬みの感情がネガティブになると、成功した人との関わりをどんどん避けてしまい、ダメな人とばかり付き合うようになる。
結果、成功の伝染が起きないのでいつまでたっても負の伝染を抜け出せない。
なので冒頭に書いたとおり、『他人の成功を祝えない人は成功しない』のだ。
そういう意味でも、妬ましくても、その妬ましいと感じた感情を受け止め、他人の成功はちゃんと祝わなければいけない。
なぜなら、成功した人との関わりを避けずに、コミュニティに参加する事により、結局は自分が良い影響を受けるのだ。
そう、つまり嫉妬と言う感情を感じること自体は自然な事だし、全くネガティブなことではない。
その感情の原因を知る事で、自分が今本当に欲しいものが明確になり、それを受け入れる事が出来れば、自分を前に進める為の大きな力に変換する事が出来るのだ。
嫉妬の感情の行動原理を理解せず、嫉妬を抱いた誰かに攻撃性を向けた所で、その原因を実は欲しがっている自分の現状は何も変わらない。
だがら、嫉妬の感情を感じたならば、それを一つひとつ受け入れて自分の行動のきっかけに変えていけば良いのだ。
本日もあなたの時間を投資していただきありがとうございました。