お金 トピックス

お金が無いストレスがもたらす5つの悲劇

お金が無い、お金に困ると言っても人によって様々な“お金がない”の形がある。

例えば、“本当に生きる為のお金が無い” という人もいれば “今月使いすぎてお金が無い” など。

長期的なもの、短期的なものを含め、お金に関するストレスを感じた時に起きるメカニズムがある。

今日は実は恐ろしい、「お金が足りないストレスが僕たちの身体にもたらす5つの悲劇」の話。

 

 

 

お金が無いストレスがもたらす5つの悲劇

 

1. 貯金が減る

人間は、何かが足りないと感じると脳の処理能力が低下する。

心理学のジャンルに「欠乏の心理学」というものがある。

欠乏している、時間が無い、お金がない、友達がいない、自由が無い。。。など、“何かが無い” “何かが足りない” と言う状態になると、人間は脳の処理能力が激烈に低下する。

その結果、忍耐能力が働くなる。

忍耐能力が働くなると物事を “我慢” できなくなる。

結果、例えば「お金が無い」と思うと、忍耐能力が働いておらず我慢できない状態なので、逆に無駄にお金を使ってしまい、さらにお金が無くなる、貯金が減ると言う負の循環に陥る。

 

2. 肥満

ミラノ大学の研究で体重、運動量、食事、ストレス、クレジットカードの使用料など、学生3206人にアンケートを取った。

その結果、借金が11万円(学生であるのにも関わらず)を超えている人に見られた特徴が有った。

  • 肥満が多く、ファーストフードを食べる事が多い。
  • 運動不足が激しい。
  • テレビを見てゴロゴロ、ダラダラする時間が多い。

これは、借金のストレスで肥満になっている可能性や、肥満になるようなだらしない生活をしている人が借金をしやすいのでは?と言う諸説は有るかもしれない。

だが、いずれにせよ相関性が有ると考えられる結果である。

 

さらに、2009年に1355人の男女を調査した研究では、借金の支払いができないストレスを抱えている人ほど、体重が増加して太って行くという結果になった。

つまり、お金のストレスでセルフコントロールが効かなくなる可能性があるのだ。

 

3. タバコとお酒が増える

ニューヨーク大学の研究で2352人の高齢者を対象に全員のライフスタイルを調べる研究を行った。

観察研究ではあるが、収入が高い人と低い人では、収入が減るごとに、お酒を飲む確率とタバコを吸う量が上がって行くことが分かり、収入が高い人と低い人ではその差が30%も違いがあった。

さらに2009年に禁煙成功率を比べた研究が行われた。

この禁煙成功率の調査によっても、借金が多い人ほど禁煙が出来ないと言う事が分かった。

つまり、本来ならお金を貯めたい人ほど、タバコをやめればお金が増えるはずなのに、借金を抱えている人ほど禁煙が出来ないのだ。

 

4. 睡眠不足になる

2008年にピッツバーグ大学が75人の高齢者を対象に行われた研究で、全員の経済状況と睡眠の質をポリグラフで計測した。

結果、経済的に困窮している人は睡眠の質が低下しており、困窮度合いと綺麗に相関していた。

また、2009年には368人を対象にした追試も行われ、脳波計で睡眠の質をチェックした。

結果は全く同じで、経済的に困窮している人ほど睡眠不足との相関があった。

つまり、お金の心配があると良質な睡眠を取れなくなるのだ。

 

5. IQ低下

2013年にアメリカの研究で、ショッピングモールでインタビューを行い、様々な年収の人たちを集め、日頃のメンタルの状態と経済的にどの程度安定しているのかと言うデータを取った。

その研究の中で以下の質問が行われた。

自分の車が壊れて、修理が必要になりこれからお金が必要になります。

「これから修理にお金を使わなければいけないんだ。。。何十万円かかるかな。。。」

と言う様な心理状態にして、この状態でIQテストを行った。

結果、年収が200万円程のグループは年収が700万程のグループに比べ、IQテストの結果が40%も“悪くなった”

ここでは、 “悪くなった” がポイントである。

つまり、自分が本来持っているIQに関わらず、収入が低めの人が、大きめの出費が必要と言う事を想像しただけで、IQがガクンと落ち、逆に収入がある程度ある人は、これから出費が必要と言う事が分かってもIQの低下が少なかったのだ。

因みにIQはお金に余裕が有る時と無い時で上下する。

つまり、もしお金に困っていてIQが低下していたとしても、給与後やボーナス後などは本来のIQ近辺に戻っているのが面白いところ。

 

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まとめ

 

 

この様にお金に関する欠乏感は、脳を疲弊させてしまい、処理能力を奪ってしまう。

つまり、お金に対するストレスに脳が対処しているので、他の事にワーキングメモリを回す余裕が無くなったしまうのである。

これが問題で、この様な現象を「トンネル効果」と呼ぶ。

自分の集中しているリソースがお金の心配に少しずつ、抜けて行ってしまっているのだ。

 

そして今日の話の大事なポイントは、お金が無いと言うよりかは、足りないと考えてる事がストレスの原因を作る。

その為、お金が無いであったり、収入が低い人は無駄な出費を減らす、生活をコンパクトにするなどで、今の収入で足りていると言う感覚を持てば、お金が減ると言うネガティブな現象は起きない。

なので、お金を稼いでいない人がダメだと言うのではなく、自分の収入に対して、満足出来ている生活をしているかどうかがポイントなのである。

つまり、お金が足りていないと言う感覚がストレスとしてなければ、収入の多い、少ないは関係ない。

 

お金のストレスを減らす対処法

他人と自分の収入を比べない。

上を見ればキリがない、下を見れば怠ける。

自分が暮らせる最低限のコストを知る。

最低限必要コストが分かっていれば、自分の収入との比較で対処方が見える。

自分の収入の範囲に生活を一端リデザインする。

お金に困っている人が、今稼ごうと思っても自分の脳の力が低下しているので、普通にお金を稼ぐよりも難しくなってしまう。

一端コンパクトにして、欠乏感を減らし脳の力を回復させてから、収入を上げて行く事に取り掛かる。

 

 

本日もあなたの時間を投資していただきありがとうございました。

 

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